聖女のさましてちかづけるもの




聖女のさましてちかづけるもの  たくらみすべてならずとて いまわが像に釘うつとも  乞ひて弟子の礼とれる いま名の故に足をもて  われに土をば送るとも わがとり来しは  たゞひとすじのみちなれや

[宮沢賢治・「雨ニモ負ケズ」手帳より・1931年(頃)10月24日]